脅し

2003年2月6日
家で不破が本を読んでいると、ピンポーンと呼び鈴がなった。
ドアを開けると、おばさんが立っていた。
「なんのご用でしょうか」
不破は言った。
「なんのご用じゃないでしょうが」
おばさんは言った。
「そう言われましても、どちら様ですか」
「知らないはずがないでしょうが」
「わからないです、押し売りですか」
「押し売りだなんて、まぁ酷い、高山陽子よ」
「あの高山陽子さんですか。3日前、力士を次々に投げ倒した」
「そうよ」
「急になんですか」
「急にって、いつ来たら急じゃないのよ」
「すみません」
「わたしはあんたに言いたいことがあるのよ」
「なんですか」
「あんたがわたしに力士を投げ倒させたから、わたしに悪いイメージがついたのよ」
「そうなんですか」
「そうなんですかじゃないわよ、このポンコツ」
「はぁ」
「それでね、わたしに良いイメージがつくような話をつくって欲しいのよ」
「えええー。それは無理ですよ」
「無理ってなによ。ベッカムみたいなハンサムボーイと恋愛する話を書きなさいよ」
「えええー」
「どうなのよ、つくってくれるの」
陽子はすごい顔で不破につめよった。
「は、はい。つくりますよ、わかりましたよ」
「えっ、ほんと、うれしいわぁ」
「はいはい、明日つくりますから、はやく帰ってください」
「約束よ、いいのつくってね。つくらなかったら、はり倒すわよウフッ」
陽子はスキップで帰っていった。
「陽子さんよりも、なっちゃんに来て欲しかったなぁ」

コメント

最新の日記 一覧

<<  2025年6月  >>
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293012345

お気に入り日記の更新

この日記について

日記内を検索