「不破覚悟〜!」
 木の陰から三人の男が刀を振りかざして、不破に飛び掛ってきた。
 不破はサッと後退して距離をとり、素早く刀を抜いた。
「何者だ、名を名乗れ」
 不破は言った。
「うるさい。これから死ぬ奴に名を教える必要はない」
 三人の中のリーダーらしき男が言った。
「なぜ俺の名を知っている。誰に頼まれたのだ」
「答える義務などない、死ね」
 三人の男が不破に斬りかかってきた。
「しょうがない。相手をしてやろう」
 不破は刀を構えると、次々と襲ってくる男達の刀を見事に振り払った。
「次はこちらの番だ」
 不破はそう言うと、いとも簡単に三人を斬り倒してしまった。
「安心せい、みね打ちだ」
 不破は言った。
 三人の男はよろめきながら立ち上がった。
「堪忍して〜」
 彼らは情けない声を出して走って逃げて行った。
「また、つまらぬものを斬ってしまった」
 不破は言った。
 不破は刀を鞘に収めると、恋人の待つ京の都を目指して比叡の山道を歩きだした。
「あっ、奴らに誰が殺しを頼んだのか聞きださないまま逃がしてしまった」
 不破は剣の達人ではあるが、どこか間の抜けた所があるのであった。
 不破の命を狙うものは一体誰なのか。
 次回作は100年後。乞う、ご期待。

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